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その2。左下2メタルコアで歯根破折(黄色線)。これを抜歯すると大きな骨欠損となってしまい,インプラント埋入は困難か審美的でない。そこで病巣を骨縁上に引き上げ根尖の歯根膜を引き上げることで骨を誘導。その上で難なくインプラントを埋入してから8年経過しました。
抜かれる運命にある歯根膜最後のご奉公!?
'96 12 初診37歳男性 クレンチングの自覚、著明なファセットや骨隆起etc.から13年後
左下6欠損にインプラント埋入(当時ITI使用)
'01(4年後)自己暗示療法を確認した。
'10 6(13年後)セメントウオッシュアウトし「7が2次カリエスをおこしインレー脱離、再形成
第一第二小臼歯およびインプラントクラウンの咬頭頂の咬耗が拡大。
「インプラントの適応症の拡大」ばかりでは辟易しますが、私も歯周基本治療ばかりやってるわけでもありません。先日,自家歯牙移植と一緒にしたため4時間にも及んだという口腔外科医によるサイナスリフト〜自家歯牙移植の症例を拝見しましたが、私のはずっと早くて患者さんの身体的負担がずっと小さいです。
術前の骨の厚み2〜4mmと結構厳しいケースでした。
でもいい感じで経過しています。
今回の症例の概要
リスクファクター:ブラキシズム、オープンバイト、グループファンクション
インプラント適用のメリット:「4Virgin Tooth切削回避、ガイドを変えない
メインテナンス:ナイトガード、自己暗示療法
ラッキーポイント:審美的要求はなし、治療に協力的
「ブラキシズムを自己暗示療法とスプリントでコントロールしつつ11年間メインテナンス継続。インプラントにも対合歯にもトラブルなし。」
11年間の詳細な記録は保存してあるものの今回の分科会の規定「3枚のスライド、発表は5分」には収まりようがありません。私は今回、担当者の企画意図に忠実な症例を提示したまでのことなのです。おかしな質問しておいて「まきのせんせー怒るんだもん」なんていう奴が悪い。