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月刊デンタルハイジーン2010年6月号。書き手はかわかみ歯科医院のDH山口さんです。
素晴らしい症例も多数もっている彼女、きっと次回は症例で登場でしょう。
「剱の会の諭」 (剱岳の登山口馬場島に建立されている石碑「剱岳の諭」を改変)
1. 剱の会は歯科臨床の殿堂である。真摯な姿勢で臨床に取り組める人々よ来れ。
2. 患者さんは多様で対応は個別である。最小限の介入で最大の効果に挑め。
3. レベルアップの道は厳しい。最善の治療を模索せよ。
4. 天然歯は生命を躍動させる。無垢な姿をとこしえに。
5. 歯科臨床によせる心の高まり。剱の会は逞しさと豊かさを育む。
ところで
巻末の編集後記に前編集長最後の惜別の念がにじみ出ています。『「歯科衛生士」を知れば知るほど奥深く大きな存在意義と可能性を感じる』と書かれていますが、私はこれを「歯科臨床」とも読みました。以前、彼女が考えている特集記事の企画案や企画趣意書に「目の付けどころがいいなあ」「なんていい発想!」と感心したり驚いたりしたことを思い出しました。
そういえば先日、他の職種(公務員)の方と懇談する機会がありました。「異動ではまったく未知の職場に突然配属されることがあって何が何だかわけがわからなくなる。でもそれはしかたがないこと」という話はジコチュウな自営業の私どもには未知な世界です。
歯内療法を基盤とし幅広い知識で富山県内歯科オタク度No1.として有名な上田均先生とは20年来の間柄です。私を前のスタディーグループに誘ってくれたのも臨床歯科を語る会に誘ってくれたのも彼でしたが、いずれも自分はFadeOutして主にアングラ(?)で活動されていました。また15年間にわたった県歯学術部を前期ふたり一緒にお払い箱になりました。今期はフクシキョーサイタントーリジなんておよそ似つかわしくない(アホらしい)役柄をおしつけられきっと内心は忸怩たる思いだろうな、と想像していました(私なら無理)。そんな彼をわが研修室のこけら落とし特別講演会講師にお願いしました。
若い頃から一貫している歯内療法への飽くなき追求、また「観光旅行のようないいとこだけ見せる講演ではない,手が動いてこその研修会」といわれるとおりデモと実習を交え、ここ20年来の研鑽の成果を私たちに惜しげもなく披露してくれました。膨大な知識に裏打ちされた理論から独自に考案された根管形成の術式は誰にも分かりやすく皆が納得するに充分で、明日にもマスターしたいと気持ちがはやりました。
馬鹿馬鹿しい話題ばかリが多い歯科医師会なんぞどこ吹く風と、とても熱くて濃い二日間、夢中になれて最高でした。上田先生にはほんとにありがとう!でした。