院長ブログ

30APR

顕微鏡を使った治療

2016年04月30日
当院では10数年前から顕微鏡下での治療を行ってまいりました。顕微鏡下での治療は肉眼では見えないものを目で見ながら治療するので効果は絶大なのですが、その導入にはハードルが多いうえ高いのです。まずなんといつても高価な手術用の顕微鏡が必要です。その購入費用はどこからも出ません。さらに視野の確保が困難で根気とトレーニングの慣れが要り、技術的にも困難なことでものすごい長時間のチェアタイムを要します。かといって歯内療法専門医のように「根管治療は1根管10万円(ex.4管根ある大臼歯なら40万円)」「1日に診る患者さんは二人か3人」なんて仕事は、私たち保険医には非現実的な話なのです。そんなんでは一番重要である根管治療は大半の患者さんたちにできないことになり、かといって保険の根管治療と保険外の根管治療と分けるのかといえばそうはいきません。結局、全く無報酬で無料で顕微鏡下での治療をやらざるを得ませんでした。治療結果が第一との観点から、いわば歯科医の品格と良心、だけで、涙をのんで?やってきたわけです。
それが今回、その手間を一部保険が適用されることにはなりました。私が提出した申請を、施設基準を確認のうえ受理されたという通知が届きました。
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専門医の診療報酬からみれば、破格の安さ、要する時間を考えれば微々たるものではありますが、一定の評価はいただいたわけです。これはほんとにありがたいことです。

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