インプラントオーバーデンチャー
GC Europe Mr.DIEDERIK の導きでKesseler Reuvekampを見学しました。
ヨーロッパ諸国にはDenturistという職業があって、歯科医師と歯科技工士の間のような仕事をしています。手術や切削、充填等はできないながら、患者さんの口のなかを触り、義歯の印象や調整等をしています。Denturist経営のラボにはTechnichian(歯科技工士)が50人くらい作業中でした。個室に歯科のユニットを備えていて患者さんは歯科医師のところではなくそこに来てクラウンの色調を合わせたり義歯の調整をしています。患者さんたちは、いわゆる歯科治療費とは別に補綴物の制作費を彼らに支払います。Denturistの修学年限は2年(歯科医師は5年)。歯科技工士は学校へも行くものの多くは手習い仕事のようです。歯科衛生士はごく少数で大半の歯科医院には勤務していません。
オランダではインプラントパーシャルデンチャー(IOD:Implant Retained Over Denture)が保険適用なのです。この9月から隣国のベルギーも同様になったそうです。ただし条件は「無歯顎の下顎、2本のインプラント」に限定。患者さん負担は上部構造義歯全て込みで250ユーロ(約3万円)と安い。インプラントが3本4本となれば保険適用外となります。ここ社長は「これからこの仕事(IOD)の需要がガンガンのびる!」と自信ありげに強調していました。
「義歯限定の補綴専門医」のような位置づけのDenturistたちは IODでのアタッチメントの作り方や修理等のノウハウには長けているので学ぶことは多く、また国をあげてのこれだけの政策となっているからには「下顎無歯顎の難症例はインプラント2本でなんとなかる」という充分なEvidenceあってのことなのでしょう。