真冬のWSF
北陸で強風が吹くのは西高東低の冬型の気圧配置のときです。
海は凍ることはないので海水は気温より低くはないのですが、顔や手足(裸足)の冷たさハンパでなく本当に凍りそうになります。雪のなか海から岸をみると雪が積もって真っ白になるのもみたっけ。沈(チン:海中に落ちる事)して波に巻かれたときにパニックにならないよう水泳用のゴーグルは必需品。怒濤に巻かれてボードが頭の上から落ちてくることもあるので黄色いヘルメットも必要でした。
写真は'92頃のたしかクリスマスの日。風速15m〜20m、いわゆる「濡れた砂が飛ぶ」状態で眼も開けてられないハードコアな海でした。セールがなくてブームとマストに風をうけただけでも走れるのではないかと思えるほどのもの凄い強風に波まで押しつぶされ海面は真っ白です。それなのに出て行くのだからバカな話なのですが、沖で吹っ飛ばされセールごとパイルドライバーを食らった上洗濯機のなかでかき回されているようにぐるぐる巻きにされてしまいました。「死ぬ、、、、」と心底恐怖に震えました。ほうほうの態で命からがら、、、。
大自然にはいくらあがらっても勝てません。なめていると時にシメられます。
それでもなお海に向かうのはジャンプや波に乗れた時の気持ちよさが全てを上回るほど快感だからなのです。
こちらは大晦日の日でした。一度でもこんなことができようものなら「全て捨てる、、、」決意ができます。
海から帰るとき対向車は皆スキーを積んでいました。対向車を運転していたひとたちはこちらをどうみていたのでしょうか。