院長ブログ

10SEP

「天国で君に逢えたら」飯島夏樹

2007年09月10日

飯島夏樹氏本人には2度会ったことがある。もう十数年前か、グアムへ団体旅行に行った際、観光を抜け出してレンタカーを借りココス島の夏樹氏が経営するウインドサーフィンのエリアに行ったのだった。いたく気に入って2度訪れた。我々日本海のウインドサーファーのゲレンデは、顔や指が凍りそうになる雪混じりの凍りそうに冷たい風、沈(チン:海に落ちること)したら冷たく怒濤の波に巻かれる鉛色の日本海、、、。ココスは対照的でエメラルドグリーンの暖かい海はまさに異次元の世界だった。「これがマリンスポーツだ」なんて密かに納得したものだった。夏樹氏はといえば現地人より黒く日焼けした大きい人で、並みのウインドサーファーなら吹っ飛ばされそうな大きいエリアのセールで華麗なジャイブを難なく決めまくっていた。グアムの南部の広大な敷地に豪邸を建てポルシェのオープンカーを駆り美人の奥さん4人の小さい子供たちと幸せに暮らしている様はまさにJapanese Dreamに見えた。当時ロシアのポンコツ船ナホトカ号が福井で座礁し日本海の海岸に重油が流れ深刻な被害をもたらした頃で、私がウインド仲間らとゲレンデを掃除に行った話をしたらとても真剣にきいてくれた。そして私が歯科医と知ると「まきのさ〜ん、今度虫歯になったら医院へ行きますよ〜」なんて軽口をたたいて別れた。

それから数年後、テレビのドキュメンタリー番組で余命半年を宣告されまさに別人のようにやせ細った夏樹氏をみて驚いた。
天国で〜.jpg
この本が映画化された新聞記事をみていたらココスの青い海、コンスタントに吹くトレードウインドを思い出した。

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