桜が満開の4月8日、高岡市歯科医師会学術講演会を開催しました。
今回はインプラント関連ばかりのアメリカ歯周病学会にあって歯周病治療研究で一番であること間違いないと感銘をうけた大阪大学村上伸也教授に講演をお願いしました。
アメリカでは講演時間が短かかったことと、英語のため充分理解できなかったことから、もっとしっかりお訊きしたいという(いつもどおりの)かなり我田引水で自己中心的な依頼だったかもしれません。
大阪大学を主席で卒業、私と同じ年齢ながらすでに老成したかのような落ち着いた風貌。若くして50人ものDrを率いる歯周病学講座主任教授として国際レベルの活躍。どんなに気難しい方かと思いきや、呑んで話せば謙虚な姿勢に気さくで気取らぬ関西人。我々のレベルにまで落として合わせてくださっているのでしょうが、K会長の名言「FGFならぬHGF HumanGrowthFactorです」に顕されるように出席者全員が村上教授のお人柄にすっかり魅せられてしまいました。私自身は「最近の歯科の風潮として『歯周病と全身疾患の関連』など歯科はなんとか医科に食い込もうという姿勢はわからないでもないものの、それよりむしろ歯科は歯科で充分立派な仕事や研究もしている。何も媚びる必要はなくプライドをもっていけばいい」「自分の子供に誇れる仕事」という言葉にいたく共感をおぼえました。
根分岐部病変の骨欠損が大きく骨に覆われているリエントリーの写真(本ブログ:’06アメリカ歯周病学会 from JAPAN に掲載)に驚いて以来半年。その詳細を知りたい、という願いが叶い私は大満足でした。この10数年間私が企画してきた数十回の講演会のなかでも間違いなくベスト3に入ると思われる素晴らしい講演でした。
薬事の承認がなかなか得られない、とのお話でしたが、ぜひパテントをとっていただき近い将来アメリカではない日本発の歯周病治療の画期的な新薬となって世界に先駆けてほしいものです。
村上教授おつきあいいただいてありがとうございました。