朝夕めっきり涼しく秋の気配の今日この頃。今年の夏休みは思い出すたび楽しかった。
その名残りがいくつかあります。帰り際に石垣公設市場から送ったマンゴーをわってみるとなんと種子からすでに発芽しているではありませんか。観葉植物の鉢植えにしました。すくすく育ってほしいものです。
「わくわく探検東洋のガラパゴス」西表の思い出に、マングローブとドラゴンフルーツの苗とを買ってきました。
ヒラタクワガタと同じく手に提げて持ち帰るのは結構大変でしたが、いずれも現在元気に生育中。亜熱帯の西表とは異なる富山の冬は越せるでしょうか。
かたわらの白いのは珊瑚のかけらです。熱帯魚の水槽にも似合います。ヤシガニを探した砂浜にこんなのいくらでも落ちていたのに、、、。こんなことならリュック一杯拾ってくればよかった。
石垣島へ行くと決まった時、真っ先に思い浮かんだのが数年前にみたNHKのニュース「世界有数の青珊瑚群落、石垣島の白保地区で新石垣空港建設の計画。住民やダイバーらの反対で云々、、、」そんなわけで石垣といえば白保の珊瑚礁。名物おじさんの「民宿マエザト」は意外に簡単に予約がとれました。石垣牛の焼肉屋から車で15分位、素泊まり3000円まるで海の家のようなその宿では泡盛呑み放題の歓迎。私はすぐに酒呑みたちの輪のなかでした。勝手しったるスタッフのような長期滞在者をふくめ常連客が多いようです。
素潜りなら地元の雨晴海岸、奥能登、佐渡島、、、元々結構得意です。
「ひで兄イ」と慕われているそのおじさんは私よりひとつふたつ歳下か、、、さすが日焼けぶりがハンパない。着衣のままザンブと飛び込みポイントを案内して船に戻ると掌で顔を拭いそのまま、というまさに「海人!」でした。映画「ファインディングニモ」のクマノミだけで4種類がいとも簡単にまさに目の前にいるのです。これくらいの写真なら使い捨て水中カメラで楽々撮れます。
なるほど確かに美しい青珊瑚群落、何もわざわざここに空港を作らなくたって他にいくらでも荒野はあるじゃないか、というのは充分理解できました。新石垣空港建設は他の地区に変更になって工事の排水等がこのあたりに流れ込むことは避けられたそうです。それはよかった。
石垣島の市街地には、いずれ機会があればはしご酒をしてみたい呑み屋街がありました。
ものは試しだ、てなわけでダイビングです。
一緒に乗船した若者たち(「『趣味はダイビングです。一応アドバンス持ってます』とはいったものの実際はせいぜい1〜2回/年かな。用具は何ひとつ自分で持ってはいません」というあまり熱くはない人たち)からきいた話です。お詳しい人、間違っていたらごめんなさい。
*スキューバダイビングって1ダイブは40分程度で一日に2ダイブ(限界は4ダイブ)それ以外の時間をゆっくりまったり過ごすのだそうです。(体育会系ビッシビシとは異なる遊び)
*数万円の受講後、試験に受かればCカードというライセンス。その後「アドバンス」「レスキュー」「インストラクター」と続く、、、
*でもインストラクター以外、自分ひとりでは潜れない(あれ??そうなんだ、、、)
*インストラクターになるには講習や試験の他に○十時間潜った「実績」が必要。なのでよほど時間とお金がある人以外は厳しい etc.
実績が必要である点は「専門医」取得に似ている面もあるもの、それじゃあインストラクター以下の免許ってなんなんだ、なんて思うのですが、、、それ以上深入りする気もないしまあいいか。
で、今回わかったこと:魚はやはり「根」のまわりにいる。そしてやはり基本は「底」。
こちとら3,000m級の北アルプスがホームだ、なにもこんなところまできてトレッキングなんてしなくても、、、と内心思っていましたが、滝までの山歩きは西表の固有種のパラダイスなのでした。
(水中写真等は塚本ガイドのカメラより)
いたく気に入ったのはこのサキシマキノボリトカゲです。
あまり逃げずにおとなしく捕まってくれます。とかげなのに尻尾を持っても切れません。大きくなると40cmにもなるそうです。小さな個体でもカメレオンみたいな顔はさすが恐竜の子孫だと納得しました。
西表島は意外に大きくしかも島全体の9割が山というだけあって、多くの穏やかな川があります。カヌーを漕いで遡る。わが日本海のモーターボートの爆音とは違う風情。
川といっても半分位は海水で、潮の干満によって水位が数十㎝変わります。マングローブは亜熱帯のなかでも汽水帯とよばれるこんな特殊な環境に生育するそうですが、水位によって根の露出が大きく変わるのです。
こうした風景をみると思わず「『歯根露出』のタイトルバック、、、」なんて想像してしまうのは私もほんとに歯科オタク?
カヌーをとめると滝壺までは、西表の希少動植物を見ながらのトレッキングです。
博識なガイド塚本氏が作ってくれた八重山ラーメン。豚の角煮、沖縄かまぼこ、ネギまで持参という手のこみよう!あまりに美味すぎた。
夜の海岸をヘッドライトで歩けばヤドカリがごそごそ、、、でかい!さすが、だ。
お目当てはヤシガニです。いました!いました!!
意外と逃げず捕まってくれます。でもこいつに指でも挟まれたら大変なことになりそうだ
翌日も真っ暗な歩道やパイナップル畑で何匹かみつけました。「石垣島じゃ、これを珍味として食べさせるところがあるらしい。こっそり持ち帰って茹でてみるか?」「ダ〜メ!これ『絶滅危惧種』だよ!!ヤバいよ」とたしなめられる始末。
ガイドTさんが深夜仕事を離れてヒラタクワガタのポイント数カ所に連れていってっくれたのはうれしかった。やったぜ、これはお持ち帰りです。自宅で飼うのだ。
ことの発端は6月のこと。マイルをた〜くさんためて、、、と思っていましたが、使わないと有効期限がきれてしまうことを知りました。では現時点でどのあたりが可能かと冷やかし半分に調べていたところ、石垣島への無料チケットがとれてしまいよくわけがわからないままに日程のみが先に決まってしまいました。
「那覇から石垣島までは飛行機で40分くらい。石垣島は人口5万人を擁する結構都会。西表島までは船で40分、人口1,600人で島の9割が山」こんなことも後になってようやく知ったという次第。西表の民宿の多くは1泊2食付きで5,000~6,000円程度とバカ安い。セレブなホテルライフ等とはほど遠いことは想像に難くないのですが、山小屋か海の家だと思えばどうってことはありません。あれこれ無駄なく遊べるように万全なスケジュールを組みました。